天然酵母パンを手作りし始めると、そのうち耳にする「オーバーナイト」という言葉。
では、天然酵母パン作りにおいてのオーバーナイトとは、一体どうやるのでしょうか?
どんな目的や利点があるのでしょうか。
天然酵母パン作りオーバーナイト発酵とは?
オーバーナイトって聞いたことあるんだけど、一体どういうこと?
オーバーナイトとは英語のovernight=夜通し・朝まで・翌日まで、と言う意味なの。
ま、まさか、朝まで夜通しでパンを作るってことじゃないよね、、、
パン作りのオーバーナイト発酵とは?
天然酵母パンを作る過程でのオーバーナイトとは、一次発酵の時間を、夜を超えて翌日までとること。
翌朝まで発酵時間をとる、つまり一晩寝かせるってことはゆっくり発酵させることになるよね。となると低温にしないといけない。
翌朝まで、というのが重要なんじゃなくて、低温で長時間かけてゆっくり発酵させる、ということがポイントなのね!
そういうこと。例えば夜の8時に捏ねた生地を次の朝までゆっくり発酵させたり、場合に寄ってはもっと長く発酵させるので、結果的にオーバーナイトになるからね。
特に天然酵母はインスタントドライイーストに比べて発酵がゆっくりなので、季節や気温に寄っては常温に置いておいてオーバーナイト発酵させることも可能です。
その場合はイーストの量をかなり少なくしてゆっくり発酵させるので、イースト臭がする心配もありません。
オーバーナイト発酵のメリットは?
では、どうしてあえて時間をかけるんでしょうか。
オーバーナイト発酵のように、低温でゆっくりゆっくり発酵させると、パンの甘味を引き出し、風味の良いパンに仕上がります。
(パンの種類や作り方にも寄ります。)
ゆっくり発酵させる分、じっくり水分を吸い、生地のグルテン膜もしっかり出来てきます。
そうなると、成形もしやすく、クープも綺麗に開いたりします。
それともう1つのメリットは、発酵を待たなくて良いこと。
え!?普通の発酵より時間がかかるのに!?
うん、でもこれも考えようだよ。ただでさえゆっくり発酵の天然酵母なので、うっかり仕込み時間を間違えると夜遅くまで掛かったりするよね。深夜など中途半端な時間に発酵が終わりそうな感じなら、、、
そっか!いっそ冷蔵庫に入れてオーバーナイトでやってしまえば時間を気にすることなく作り始められるよね!
夕方以降しかパン作りを始められないというときは、いっそ最初からオーバーナイト発酵させるつもりで作ると、パンの発酵具合が気になって寝れないなんてこともなくなります。
オーバーナイト発酵のやり方
では、具体的なオーバーナイト発酵のやり方をご紹介します。
1、天然酵母を使って、通常通りパンを捏ねます。
2、捏ねあがったらボールに入れてラップをし、冷蔵庫に入れます。
寒い冬の季節なら、廊下など暖房の掛かっていない場所に置いておいてもいいでしょう。
3、翌朝、または昼以降でもいいですが、生地が倍に膨らんだなと思う頃に冷蔵庫から出して常温に戻します。
生地が冷たいままではなく、必ず常温に戻してから次の工程に進みましょう。
4、後は通常通り、ガス抜き⇒二次発酵⇒形成⇒焼成と進めていけばOKです。
>>天然酵母パンの作り方 中種法の基本とカンパーニュのレシピ
オーバーナイト発酵の時間の目安
オーバーナイト発酵させる場合の時間の目安は、
(普段お使いの天然酵母の菌の強さや、入れる量にもよりますが)
夜に捏ねた生地を冷蔵庫に入れたら、次の日の午前中まで発酵させる
というのを目安にしています。
オーバーナイトだからと言って、必ず「一晩」とキッチリした時間である必要はありません。
例えば朝に生地を捏ねて冷蔵庫に入れ、次の日の朝に生地を出すということでもOKです。
ちょっと長めの時間で考えている場合は、生地に混ぜる天然酵母の量を減らしたり、冷蔵庫に入れる時間を長くするといいですね。
天然酵母パン作りオーバーナイト発酵のやり方と時間 まとめ
言葉だけで聞くと何やら難しそうなオーバーナイト発酵。
でもいたって簡単。
低温で発酵時間をゆっくり長くとるというだけのことです。
味の違いを楽しんでみて下さいね。
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