自家製天然酵母の作り方、天然酵母液からパン種を起こすまで1

天然酵母でパンを作るための、天然酵母作り。

自宅でできるって言うけど、まずは何からやればいいの?
最初はどうやって酵母を起こすの?酵母菌はどうするの?
何か専用の材料がいるんじゃない?

うんうん、一番最初の、始め方が分からないと、何から始めたらいいのか分からないよね。
では、順番に解説するから、一緒にやってみようね。

では、自家製の天然酵母作りの全体の流れと、始まりの段階からパンの種の元となる天然酵母の作り方までをご紹介します!

自家製天然酵母の作り方

自家製天然酵母と大それた呼び方ですが、作り方はとっても簡単。

まず、全体の流れをザックリ説明すると、

1、天然酵母液を作る
2、酵母液を使ってパンの中種を作る

これだけなんですが、この、1の段階の酵母からパンを作ることもできますし、2の段階までやってからパンを作ることもできます。

では、順番にみてみましょう。

天然酵母液の作り方

天然酵母パンの素となる、酵母菌。
これから始めるからか、「スターター」とも呼ばれます。

自家製で作るために用意するものは、

  • 消毒した広口瓶
  • 果物や野菜
  • 常温のお水

以上です。
え?これだけ?と思いますよね(笑)でも本当にこれだけで作れるんです。

天然酵母におすすめの果物の種類

酵母液を作るのに使う食材は、実は果物に限らず、野菜、ヨーグルトなどでも可能です。

って言っても、どれもが簡単にできるわけじゃないでしょ?初心者向けってある?

糖分の多いフルーツの方が発酵しやすいように思うよ。中でも失敗しにくいのが、レーズンやバナナ、リンゴかな。

そっか!それなら簡単に入手できるね。ちょうど家にリンゴがあるよ。

皮や芯など、食べない部分の方が酵素が多く含まれているので発酵しやすいよ。皮の農薬が気になる場合は食べる部分だけでも大丈夫!

レーズンはラムレーズンではなく、アルコールの入ってない物をそのまま、バナナは皮ごと1センチくらいの輪切りに、リンゴは皮や芯ごと2cm角くらいに切ります。

レーズンはオイルコーティングされていると発酵しにくいので、先にお湯に10分ほど浸して洗ってからの方が良いです。
>>天然酵母の種おこしをレーズンでするには。作り方と保存方法
これらは一例ですので、慣れてきたら他の果物や食材で試してみるといいですね。
それぞれ香りが違って面白いです。
果物の中でも、パイナップルはタンパク質分解酵素というのがたくさん含まれていて、グルテンを破壊してしまいます。
なのでパイナップルはパン作りには向いていません。

パンに使用する酵母液は単一のフルーツで起こすことが多いんですが(理由は分かりません。なんででしょうね。)
酵母液が出来たらそれらを混ぜて発酵を安定させることもあります。

この辺は好みもあるので、ご自身で色々試してみて下さい。

では、作り方です。

天然酵母の作り方1・瓶の消毒

まず、広口瓶を煮沸消毒またはアルコール消毒します。
熱々の瓶だと自然の酵母菌が死滅してしまうので、煮沸した場合は瓶がしっかり冷めてから使います。

面倒臭いので消毒しなくても良いかな、と思って私は綺麗に洗っただけで使ったことがありますが、
やはり不要な雑菌が増えて菌が死んだり腐敗することを思うと、消毒するに越したことはありません。

手始めに、ジャムの瓶くらいのサイズでもいいでしょう。

天然酵母の作り方2・材料をお水に浸ける

果物や野菜を2~3センチ角に切って瓶に入れ、そこにお水を入れて材料が浸かるようにします。

中にお水とバナナを入れた状態です。
お水は必ず常温で。真冬でお水が冷たい場合は、少し温めたりお湯を足してもいいですが、30度前後に留めます。

果物と水の量と割合

切った果物の量は、瓶(お水)の3分の1くらいまで。
瓶に入れるお水はほぼ満タンでいいですが、発酵してくるので上1cmくらい隙間があるくらいでいいです。

お水は、飲める物なら水道水(浄水)でも市販の飲料水でもOKです。

天然酵母の作り方3・発酵

発酵させるため、ふたを軽く閉めて暖かい場所に3日~1週間置きます。
菌が培養しやすい温度は30度前後なので、冬は暖かい室内に、逆に夏場は暑くなりすぎない場所が良いです。


早ければ1日ほどで、瓶の中の果物から小さい泡が出てきて、液がシュワシュワと発酵し始めます。

瓶を密閉していると割れてしまったり、余計なガスが溜まって失敗することもあるので、軽く、シュワシュワが少し逃げてしまうくらいにしておきます。


左が入れた2日後、右が5日後。元気にシュワシュワしてますね。

1日に1回~2回、中の果物を泳がすように瓶を軽く振って、フタを開けて空気を入れ替えます。

発酵が進んでくると炭酸飲料のように開けたときにシュポン!と音がします。
また、ワインのような、おいしそうな発酵系の風味が出ています。

天然酵母液の完成の目安と見極め

天然酵母液の完成までの目安は、夏場で3日くらい、冬場でも1週間くらい。
(果物の種類や温度、湿度など環境によって変わってきます。)

シュワシュワと元気よく発酵して、液にも淡い色が付いて、中の果物が全て浮いてくるよ。

完成したら果物を出すか、茶こしやザルで濾して、中の液のみにします。

完成した液はすぐにでも使えますが、私はこの状態から1日ほど置いてシュワシュワが落ち着いてから使っています。

できた酵母液の保存方法は?

できた酵母液の保存は冷蔵庫です。
中の果物を出しても少しずつ発酵は進むので、冷蔵庫に入れて低温保存することで、酵母液の発酵を遅らせます。

酵母起こしに使ったカスは?

酵母起こしに使った果物のカスは食べても大丈夫なので、勿体ないなと思うならそのままパン生地やケーキに入れちゃってもいいですが、カスカスで味も香りも殆どなくなっています。

天然酵母液作りが失敗した場合の見極め

天然酵母液が失敗したかどうか、どこで見極めるのか分からないですよね。

でも、失敗していると、1週間経っても泡が出てこないし、ツンと鼻につくようなアルコール臭や酸っぱい臭いがします。
これは、乳酸菌や酢酸菌が大量に増殖してしまった場合に起こります。

ちなみにアルコール発酵してしまった後にお酢になるので、それはそれとしてOK。
失敗した酵母液の活用法⇒

慣れてくると分かるとしか言えないのですが、成功していれば、同じ発酵臭でも美味しそうな匂いなんです。

常温で置いて1週間経って小さい泡も全く見えないようでしたら、失敗している可能性が高いです。

では、起こした酵母液を使って、天然酵母の中種を作ります。
>>自家製天然酵母の作り方、天然酵母液からパン種を起こすまで2

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