自分で作る天然酵母の中種。
自家製の天然酵母液が出来たところで、次はそこから中種を起こしていく方法を詳しくご紹介します。
これまでの準備段階はこちら>>自家製天然酵母の作り方、天然酵母液からパン種を起こすまで1
天然酵母の中種の作り方 はじめに
天然酵母の発酵種となる、パンの中種を作ります。
中種は、パン生地に使う小麦粉の一部を、酵母液と混ぜて発酵させて作ります。
パン作りをするときにこの中種を発酵種として使います。
うーんと、よく分からないんだけど、酵母液を直接パン作りに使うのではなく、中種というのを作らないといけないということ?
そう。フルーツや野菜から起こした酵母液の状態からでもパンを作ることはできるけど、中種から作った方が発酵時間が短く、失敗しにくいというメリットがあるんだ。
なるほど!じゃー初心者は中種を使った方が失敗しないってことだね!
パン生地に使う小麦粉の一部を、酵母液と混ぜて発酵させておくから、予め用意しておく必要があるけどね。
天然酵母 中種の作りに必要なもの
中種作りで用意するものです。
- 消毒した広口瓶
- 消毒したお箸やスプーン
- 酵母液
- 強力粉(または全粒粉やライ麦粉)
瓶は、少し大き目、400mlくらい入るサイズがいいです。
瓶ではなく、プラスチックのタッパーでも可能ですが、四角い形だと混ぜにくいのと、消毒や管理の点からも、できるだけガラス瓶をおススメします。
強力粉ではなく、全粒粉やライ麦粉でも作ることができます。
全粒粉やライ麦粉を使った方が発酵しやすいです。
天然酵母の中種の作り方
では、天然酵母パン用の中種を作っていきましょう。
1、消毒した瓶に、強力粉を50gと、常温に戻した酵母液50gを入れてスプーンでぐるぐるしっかり混ぜます。
2、ネバネバと弾力が出るくらいまで綺麗に混ざったら、フタを上に乗せて暖かい場所に置いておきます。
3、種が倍くらいの量に膨らんできたら、中身をスプーンなどでかき混ぜてガスを抜きます。
せっかく膨らんだ種がまたしぼんでしまいますが、新しい空気を入れて酵母を活性化させるために必要な作業なので、古い空気はしっかり抜きましょう。
気温などの環境にもよりますが、3~6時間ほどで倍くらいに膨らんできます。
4、混ぜ終わったら一旦冷蔵庫に入れて一晩(または6時間ほど)置きます。
この時もふたは密閉しないよう、上に乗せるだけでいいです。
5、冷蔵庫から出して常温に戻します。
6、瓶の中の種が常温に戻ったら、強力粉を50gと、酵母液50gを足して混ぜます。
2~6をあと2回ほど繰り返します。
左から1日目、2日目、3日目。
輪ゴムや付箋で印をしておくと、どれくらい膨らんだか分かりやすいです。
全部で3回、トータルで強力粉を150g、酵母液を150gを混ぜた状態までくれば、中種の出来上がりです。
ここからはフタを乗せた状態で冷蔵庫で保存、使うときは常温に戻してから使います。
中種が膨らまない場合は?
種を混ぜて半日ほど待っても全然膨らまない時は、継ぎ足しをして再度かき混ぜてみてください。
発酵に適した気温は30度前後なので、冬の場合は暖かい場所、夏は暑すぎない場所を選ぶといいよ。
2回目でも膨らまない場合は失敗の可能性がありますが、種だ液状になったり腐った臭いがしていないなら、お砂糖を一つまみ混ぜて発酵を促してみてください。
天然酵母の中種が失敗したか見極めるには
中種が失敗したかどうかは、分かりやすいです。
- 種が全然膨らまない
- ドロドロっと液状になっている
- 腐敗臭がする
- ツンと鼻につくくらいのアルコール臭がする
また、失敗とまではいきませんが、下記の場合も要注意です。
- 分離して水分が溜まっている
- 強烈な酸味が感じられる
酸味が強い中種は、パンを焼いたときにそのまま酸味の強いパンに仕上がるよ。酸っぱいパンが苦手な場合は作り直した方がいいね。
成功している中種は、混ぜるのに少し力がいるほど弾力があって、瓶の周りにへばりつくような状態。
瓶を逆さまにしてもすぐに落ちないほどしっかりしています。
中種を使ってパンを作ってみよう!
>>天然酵母パンの作り方 中種法の基本とカンパーニュのレシピ
自家製天然酵母の作り方、天然酵母液から中種を起こすまで まとめ
自家製天然酵母作り、読むだけでは何のことか分からなくても、とりあえず一度やってみると意味が分かってきます。
そして、5回、10回と繰り返していくうちに、酵母の状態が感覚で分かるようになるかと思います。
あまり神経質にならず、楽しみながらやってみてくださいね。
https://ouchi-baker.com/101.html
コメント