天然酵母パンの作り方 中種法の基本とカンパーニュのレシピ

自家製の天然酵母ができたところで、中種法でパンを作ってみましょう。
基本のパン作りの流れをご紹介します。

中でも最も作りやすいカンパーニュで作ってみました。

自家製酵母の作り方はこちら>>自家製天然酵母の作り方、天然酵母液からパン種を起こすまで

天然酵母パンの作り方 中種法

天然酵母パンと言えばカンパーニュやライ麦パンなどのハード系のパンを思い付きますが、どんなパンでも天然酵母で作ることは可能です。

インスタントドライイーストを使ったレシピはこちら
>>カンパーニュの簡単レシピ捏ねない作り方 焼き方のポイント

全体の流れは、通常のパン作りと同じように、

生地を捏ねる⇒一次発酵⇒ガス抜きとベンチタイム⇒形成⇒二次発酵⇒焼成

というのが基本です。

具体的なレシピで作ってみましょう。
ホームベーカリーで天然酵母モードがある場合はその機能に従って下さい。

天然酵母パン カンパーニュの作り方 中種法

天然酵母の中種を使ったパンのレシピをご紹介します。

パン作りは突き詰めると難しいんですが、私が初心者の頃に最も簡単だなと思ったパン(と言ったらプロの方からお叱りを受けるかもですが)、カンパーニュで説明したいと思います。

このブログでは、酵母液と小麦粉を同量で中種を作ったので、それを前提で進めるね。

中種の作り方はこちら>>自家製天然酵母の作り方、天然酵母液からパン種を起こすまで2

天然酵母パン カンパーニュ 中種法レシピ

カンパーニュは外はカリッと中はどっしりフワっとなフランスの田舎パン。
これを、自家製天然酵母の中種を使って作ってみましょう。

天然酵母カンパーニュ 中種法の材料

・準強力粉(中力粉) 175g
・全粒粉 25g
・砂糖 小さじ1
・塩 小さじ1
・水(30度以下のぬるま湯) 120㏄
・天然酵母 中種 100g

中種は必ず常温に戻しておいてね!

天然酵母カンパーニュ 中種法 作り方

1、材料を混ぜる

ボールに準強力粉と全粒粉、砂糖、塩を入れて泡だて器でよく混ぜます。
全体が混ざったら、天然酵母の中種を入れます。

ぶちぶちっと千切れても大丈夫です。

最後にお水を入れて、全体がまとまるまで手で混ぜます。

2、一次発酵

生地がひとまとまりになったら、きれいに丸めてボールに入れたまま発酵させます。
通常はここからしっかり捏ねていくのですが、私はカンパーニュの場合は殆ど捏ねません。

ここから2~3倍に膨らむので、大き目のボールを使った方がいいですね。
表面が乾燥しないように、一次発酵中はラップをしておきましょう。

ラップでもいいけど、スーパーの袋にボールごと入れたり、シャワーキャップを被せたりするのも楽よ。

生地の発酵に適した温度は30度~40度。
オーブンに発酵機能がある場合はそれを使ってもいいですね。
夏場なら涼しい部屋の中、冬場は暖房の効いた暖かい部屋で発酵させます。

冷蔵庫に入れて低温発酵させるという方法もあります。

一次発酵の目安

生地が2倍~3倍に膨らんだら、一次発酵終了です。
天然酵母の場合、このレシピだと30度の気温で3時間~6時間ほど。

発酵時間はレシピや酵母の勢いにもよるので一概には言えないの。酵母の発酵力が弱かったり寒い時期だと12時間以上かかることもあるよ。
初めての場合は、ちょっと戸惑うかも知れないね。

発酵の目安は、生地に指をぐっと入れて、生地が戻ってこなければちょうどいいです。


指の跡型が残らず、生地が戻ってしまう場合は発酵不足です。
もう少し発酵させましょう。

指を入れて生地が萎んでしまったら発酵させすぎ、発酵させすぎた状態です。
過発酵でもよほど変な臭いがしていない限り、そのまま続けます。

3、ガス抜きとベンチタイム

生地をボールから出して、中のガスを満遍なく抜くように手で軽く叩きます。
これをガス抜き、またはパンチと呼びます。

その後、きれいに丸めてベンチタイムをとります。

ベンチタイムはこのページに書いてあったね。>>パン作りでベンチタイムは不要?役割と必要な理由

ベンチタイムは天然酵母の場合、20分~30分ほどとります。

4、形成

ベンチタイムが終わったらいよいよパンの成形。
手で軽く叩くように平たく伸ばして三つ折り、再度平たく伸ばして先ほどと別の辺から3つ折りします。

オプションでレーズンやドライフルーツ、ナッツを入れる場合は、この時に入れます。
広げたときに満遍なく入れて一緒に巻き込みます。

できるだけパン生地の表面からレーズンやナッツが出ないようにね。むき出しになってると焦げてしまうので、薄くてもいいから生地が被さるようにしておくといいよ。

一番最後は、綴じ目をしっかり綴じておいて下さい。でないと開いてきます。
指や手の付け根でしっかり押さえつけてくっ付けます。

カンパーニュの作り方は、こちらの動画がトータルでとっても分かりやすいです。

Pain De Campagne (vegan) ☆ 天然酵母でカンパーニュ
2分26秒から生地の成形です。

動画にも出てきましたが、カンパーニュの場合は発酵かごを使って型を付けるとプロっぽいフォトジェニックな仕上がりになります。

発酵かごは丸型の「バヌトン」、長い型の「オーバル」などがあります。
ひっくり返して焼くので、綴じ目を下にして入れます。

型が無い場合は、まな板か平たいお皿で、綴じ目を下にして置きます。
その際、下にクッキングシートを敷くか、小麦粉を敷いておくと生地がくっつきにくいです。

5、二次発酵

生地が乾燥しないよう濡れ付近を掛けて、2度目の発酵をさせます。
生地が倍くらいの大きさになったらOKです。

この時も、環境によりますが、私の場合は夏場でだいたい1時間~2時間です。
一次発酵の時のように指を入れるわけにはいかないので、見た目で判断します。

6、焼成

二次発酵が終わったらオーブンを250度に予熱します。
発酵かごを使った場合は発酵かごをひっくり返して生地を出します。

クープを入れる

生地の表面に小麦粉をまぶして、切れ目を入れます。
これをクープと言います。

クープを入れることで、綺麗な割れ目ができます。
専用の刃もありますが、包丁や果物ナイフでも十分です。

クープを入れたら、生地に霧吹きで満遍なく水を吹きかけて、予熱したオーブンに入れます。

カンパーニュの場合、下からの火力が強い方がいいので、できればオーブンに直置き、無理な場合は予熱の段階から天板を下段に入れておきます。

こういう、ピザピールがあると、出来上がった生地をスッとオーブンに入れることができるので重宝しますよ。

無い場合は、また板や平たいお皿からクッキングシートごとスライドさせてオーブンに入れます。
危険なので火傷に注意して下さいね。

ちょっとやりにくいなと感じる場合は、無理せず、予熱してから天板ごとオーブンに入れてもいいよ。その場合も必ず下段に入れてね。

オーブンにパン生地を入れたら温度を230度にして10分、その後200度に温度を下げて更に15分~20分焼きます。

オーブンによって焼き加減が違うので、早い段階で色付いて焦げそうになったら温度を下げて様子を見てください。

7、出来上がり!

完成したらオーブンからパンを取り出して、網などに乗せて熱をとって下さい。

天然酵母パンの作り方 中種法でカンパーニュ まとめ

パン作りには、捏ね方や成形、焼き方などそれぞれ奥が深いんですが、色々省いていった結果、この方法が最も簡単に美味しいパンができたので私はこの方法が気に入っています。

皆様のアイディアやコツがあればコメント欄で教えて頂けると嬉しいです!

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